私自身、この団体の設立当初より、訪問支援や家族支援、事務運営や調査研究に携わらせていただき、団体が成長・発展していく過程を身近に感じてきました。そして我々が成長してきた過程は、支援させていただいている方々の成長とも大いに重なるものでした。
設立から20年以上がたち、活動に携わるスタッフ自身も成長し、幅広い相談に対応できる力がついてきたものと自負しております。設立当初は若いスタッフが中心でしたが、今では経験を積んだ対人援助の専門職が支援にあたるNPO法人として、全国にも類のない組織へと発展することができました。
しかしながら、まだまだすべての相談に対して、100%満足のいく支援を提供できているわけではありません。なかなか効果的な支援を届けられずに、一進一退のなかでやきもきする思いを抱えることもあります。このような支援者としての葛藤も、我々を活動に専念させる大いなる動機づけの一つです。
「どのようにすればより効果的な援助を届けることができるか」。ポストコロナの時代へと転換していくなかでも、設立当初に掲げた目標を私たちはこれからも追い求めていきます。