クライエントへの報告書の書き方

■■■■くんについて

平成○○年○○月~××月までの報告

≪訪問開始から現在までの変化≫

 活動開始当初STに対して「ですます調」の会話が多く、内容も当り障りのない話題を選んでおり、姿勢も傾き緊張が高い状態でした。現在では丁寧な言葉を使うものの、雑談などでは「~かな? ~だよね」といった軽い口調になり、「実は(いじめの話には)自分が関係しているんだよね」「実はもっと(勉強に関して)焦っているんだけど」といった自己開示が増え始めています。姿勢も少しほぐれ、力の抜けた印象をSTは受けています。

 勉強に関するエピソードとしては、テスト後勉強に関しての危機感をSTが点数で尋ねたところ、高い点数をつけていました。実際に、勉強に関してかなり危機感をもって取り組む姿が伝わってくるそうです。その証拠として、これまでは難しい問題になると頻繁にトイレに立っていたが、勉強中にトイレに立つ回数が半分以下になり、STが「難しいなら、問題を飛ばして次いこうか」という提案をしても「いや、やります」と言って一生懸命、問題に取り組もうとする姿勢を見せています。また、以前は問題を解いてもらっても「わかるような、わからないような」「でもきっとやれば解るはず」などといいながら先へ進まず、STとしては彼が「何が解らないか」「どこにつまずいているのか」が理解できなかったのに対し、最近は「この問題はどう解けばいいんですか?」「これはどういう意味ですか?」といった質問をしてくるようになり、スムーズなやりとりができるようになり、勉強効率も徐々にあがりつつある状態です。

 また、三人目のSTに関して、初回に「これ以上、無理」と発言したり、テスト前や夏休み期間だけ教えてもらいたいと自ら申し出るなど、一方的な受け入れや拒絶ではなく、■■君自身がしっかりと考えた上で、はっきりとした自己主張しており、■■君の学習や家庭教師に対する真剣な姿勢と、ST側へ信頼を寄せていることを強く感じると報告を受けています。

≪今後の基本的な方針≫

 今後も対人的なコミュニケーションの橋をかけ、彼を刺激し、上述のような自己主張をできる限り引き出していった上で、彼の枠組みに添った形での無理のない学習の拡大、活動の充実を図ろうと考えています。そうすることにより、こちら側から一方的に、勉強を導入するのに比べ、■■君の自己効力感を高め自信をつけさせることができると考えています。彼は他の子どもさんとは違う独特の持ち味をもっており、独特であるがゆえ、これまで周囲から否定的なフィードバックを受けて、より消極的になっているのではないかと私たちは見立てております。従って彼の小さな変化と努力に着目し、それを逃さず、肯定的なフィードバックを与えていきたいと思います。お母さんからのそうしたフィードバックはSTが行う以上の効果を発揮するとも感じております。

また、STへの自己主張を通じて、学校や家族などさまざまな人間関係の中で自己主張できる力を養わせることもスモールステップとして重要であると考えております。

 勉強に関しては、■■君自身が現在のところ危機感を抱き取り組んでいることから、無理ないペースで進めてゆきたいと思います。それと並行し、外出を試みるなど学習以外でも興味関心をさらに広げ、自ら取り組む活動が増えるように働きかけていきたいと思います。

 以上、簡単ではありますが、私たちが考え、取り組んでいる事柄です。お母さんはお仕事も大変な中、子どもさんに対してとても熱心でいらっしゃり、私たちは感服する次第です。今後ともよろしくお願いいたします。

 

文責:□□ □□(コンサルタント名)